Previous Post | Top | Next Post |
TOC
AVRチップのISPプログラマにAVR ISP markIIを使うと、対象AVRチップに別途電源供給 する必要があり、ISP出力のPIN#2にVCCを供給していた以前の TTL-232R-5V を使った自作プロクラマー (英語) を使うより煩雑でした。
そこで、AVR ISP markIIを改造し、ISP出力のPIN#2からVCCを供給出きるように改造し ました。
参考情報
いろんな人が同様の不便を感じ、AVRISP mkIIのUSB から電源を取り、ISP出力のPIN#2 に つなぎVCC電源供給ソースとする改造記事を書いています。以下の改造記事を参考に しました。
- http://www.webx.dk/avrisp-mk2-modding/ (3V/5V selectable, use own fuse, easy output)
- https://jeelabs.org/2010/04/02/avrisp-mkii-w-5v-power/ (nice input after poly fuse)
- https://forum.arduino.cc/index.php?topic=125502.0 (half ass fix, Nice pics of wiring, good output point)
- https://qiita.com/hideyuki/items/71381b741d89878e3e79 (Easy access via TP1, No fuse)
- http://shiozoku.blogspot.com/2014/02/avr-isp-mkii.html Use switch (No fuse, interesting use reminder)
- https://electronics.stackexchange.com/questions/286693/can-anything-be-done-about-this-avrisp-mkii-or-is-it-dead (Nice pics of wiring, not the same purpose, fix by bypassing broken DC/DC) これは本改造とは違う修理改造。
どうもこれらの記事の基板の方が私の持っている基板より配線が太く見やすいです。
これらを読んでの本改造の利用上の注意点は、裸のチップにつなぐ際に電源からの ノイズまわりこみ防止に、チップ側にパスコン(0.1uF+10uF)を付けるのが賢明の ようです。普通の開発ボードだとパスコンは付いているので心配ないでしょう。
保安回路ですが、過去事例にあったダイオード法は負の高圧には効ず、正の高圧 がかかる事例が想定できなかったので、半田付け点をUSBコネクターにした ため必要となるUSBからの5V入力側にポリスイッチを導入しました。
作成
設計方針
私としては、以下の方針で改造設計しました。
- 外部からチップに電源供給し、AVRISP2はその電圧を検出し信号レベルを合わせる という本来の使い方ができる
- AVRISP2改造後は、非供給・3V供給・5V供給の、切り替え可能だが、 簡単に切り替えられ過ぎないこと(スイッチにはしない)
- 熱に弱い部品(コンデンサー)の周囲での半田付けをしない
- 追加部品は基本USBコネクター上部に固定(エポキシ接着剤利用)
- 保安部品のポリヒューズはホストPCとつなぐUSBコネクター側に設置
- 3.3Vは専用LDOを利用し回路を簡素化
使用部品
- NJU7223F33 3.3V専用LDO
- 表面実装ポリスイッチ 100mA
- 片面ガラス・ユニバーサル基板 カット片
- ピンヘッダ カット片 2PIN
- 分割ロングピンソケット カット片 5PIN
- AWG30撚り線
- AWG24単線(CAT5の芯線)
- エポキシ接着剤
改造法
AVRISPのケース裏の穴から爪の引っかかりを外して上下に開け、さらに 基板をAVRISPのフラットケーブルにつながる6ピン出力側の爪の引っか かりを外して上に外します。
USB-Bコネクターの後ろから見て最左のピン(5Vがきている)にAWG30の絶縁線を 半田付けします。
基板の裏から、AVRISPの6ピン出力の、VTG(2ピン)とGND(6ピン)に AWG30の絶縁線を半田付けします。
完成写真で分かりづらいら部分を以下に簡単に記します。
ピンソケットを5ピン分切り出し、USB-Bコネクターの上の外側に差し込み口を 合わせてエポキシ接着剤で貼り付けます。完全に固定後、片面基板の切り端を 銅箔面を上にしてUSB-Bコネクターの上の内側にはみ出すようにエポキシ接着剤 で貼り付けます。
片面基板の裏からリード線を差し込み、3端子LDOの印字面が基板の外に 見えるように半田付けします。(LDOは左=外側から1=Vout, 2=Vin, 3=GND)
極性を間違え無いように!(私は一度失敗しました)
本改造の追加回路は以下:
ピンヘッダのカット片(2ピン分)をショート用のプラグとして 用いています。2ー3ショートで2ピンに5V出力、 3ー4ショートで2ピンに3.3V出力、引き抜くか1ー2にさすと 2ピンは本来の外部電源供給と検出となり出力レベルも それにあわされます。
ラフなARDUINOボードの動作確認は、PCのUSBからAVR ISP markIIを改造した本装置経由での電源供給を使わず、 安いUSB充電器でもを対象ARDUINOボード上のUSBメスコネクターにつないで電源供給し、AVR ISP markIIは信号供給のみとするほうが安心です。
改造回路はショートピンが真ん中のどちらかにある場合のみ有効です。通常、AVR ISP markIIは信号供給のみとするべく端によけてます。
完成写真
全体 中の上から
中のISP裏 中のUSB裏
ピン接続のまとめ
なんか、プログラマーのピン接続の話で、ICSPとかISPとか出てきてややこしいですが、ほぼ同じことです。
- ICSP: In-Circuit Serial Programming の略語、Arduinoボード側の視点
- ISP: In-System-Programmer の略語、一般的用語、プログラマー側の視点
ややこしいので、まとめると。
-
フラットケーブルの赤線側 -> 1 PIN 側
-
Arduino Uno のボードは、1 PINの横には白ポチマークがついている
Arduino Uno board (Top view)
---------------------------- TAPE
#################### RED LINE
1 - MISO * * 2 - Vcc (5v/3v)
3 - SCK * * 4 - MOSI
5 - RST * * 6 - GND
---------------------------- TAPE
Connector on flatcable end from AVRISP2 (Hole view)
---------------------------- TAPE
5 - RST * * 6 - GND
3 - SCK * * 4 - MOSI
1 - MISO * * 2 - Vcc (5v/3v)
#################### RED LINE
---------------------------- TAPE
これをメモにして、ICSP headerのついていないボードと繋ぐ際に分かりやすいように、プログラマーの箱の底にはりました。
Previous Post | Top | Next Post |